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社労士試験は非常に難易度が高いと言われていますが、その合格率を見てみますと世間でそう言われているのもうなずける結果となっています。
過去20年の合格率を見てみても、合格率が10%を超えたのが一度だけというかなり低い数値となっており、基本的には7~8%あたりの合格率に落ち着きます。
※ここ数年はそこから更に下落傾向にあります、、
詳しくは本サイトの以下記事にまとめてますのでぜひ
で、10%を切るという事は、言わば10人に1人受かるか受からないかって確率ということであり、「なんか資格取りたいから気軽に受けちゃおう」的な意識の低い受験者はほぼいないでしょうから、受験者のほとんどがそれぞれ一生懸命勉強した上でこの数字になってます。
このことからも社労士試験は非常に難易度の高い資格試験であることが伺えます。
とはいえ、一概に合格率だけでは試験の難易度は測れないと考えており、その合格率の裏に潜む本来の難易度を高めている理由がある(はず)。
というわけで、本記事では社労士試験の難易度を合格率以外に着目(といっても合格率の話題も出ますが…)し、3つのポイントで解説し、最後にそれらから導き出すことが出来る難易度に打ち勝つためのポイントをまとめておりますので、一緒に見ていきましょう!
まず、合格率以外でその試験の難易度を測るのに、合格までに必要な勉強時間で見てみるのが正直手っ取り早い方法でしょう。
資格のジャンルや必要とする知識もそれぞれ違うので、比べること自体ナンセンスといえばナンセンスかもしれませんが…。
とりあえず、一般的に難易度が高いとされているビジネス系国家資格の合格までに必要な勉強時間や合格率を記した表を作成しましたので、まずはこちらを見てみましょう。
資格名 | 科目別 合格制度 | 勉強時間 | 合格率 (2016年度) | 難易度 |
司法書士 | なし | 約3,000時間 | 3.95% | |
公認会計士 | あり | 約3,000時間 | 10.80% | |
弁理士 | なし | 約3,000時間 | 7.00% | |
不動産鑑定士 | なし | 約2,000時間 | 14.50% | |
税理士 | あり | 約2,000時間 | 15.20% | |
土地家屋調査士 | なし | 約1,500時間 | 8.92% | |
社会保険労務士 | なし | 約1,000時間 | 4.40% | |
行政書士 | なし | 約800時間 | 9.95% | |
マンション管理士 | なし | 約600時間 | 8.01% | |
宅地建物取引士 | なし | 約300時間 | 15.40% | |
管理業務主任者 | なし | 約250時間 | 22.50% |
こうして試験の合格に必要な勉強時間を見てみると、社労士試験以上に難関と判断できる司法書士や公認会計士といった”超”がつくほどの難関試験に比べると、勉強時間も少なく合格できる可能性が高そうに見えますが、取り上げた2016年度の合格率が悪過ぎてこの数字を見ただけで尻込みしてしまいそうですよね…。
また、推定必要勉強時間を約1,000時間と書いていますが、勉強期間を1年/半年と仮定すると、1日あたりの必要な勉強時間は次のようになります。
1年計画でも1日3時間弱の勉強時間を確保する必要があるため、働きながら資格取得を目指す方や、家族との時間も大切にしたいとお考えの方は、時間捻出は簡単ではないため、そのハードルは非常に高いんじゃないでしょうか。。
あと、半年計画の場合、もう何かを犠牲にする勢いで試験勉強に打ち込む必要があります(爆
※余談ですが、司法書士試験の合格までに必要な3,000時間を1年で合格を目指すとなると、1日8.21時間の勉強が必要です…。そのことを考えれば、社労士試験はまだなんとかなりそうな気はしてきますけどね(甘いか?)(笑)
社労士試験の試験制度に関する話となりますが、社労士試験では最終的な合計得点とは別に各科目ごとの合格基準点、かつ試験種別ごと(選択式/択一式)でも合格基準点が設けられているため、合計得点数が合格基準点を上回ってたとしても、どれか1科目でも合格基準点を下回ってしまうと不合格となってしまうというかなり鬼畜な試験制度となっております。
で、難易度との関係性について話を戻しますが、合計得点のみで合否を判断する試験であれば、1,2科目苦手なものがあったとしても、得意な科目でリカバリーすれば対応できると思いますが、社労士試験の場合、こういった何重もの合格基準点の壁が用意されているため、1科目の苦手科目が即致命傷に繋がります。
また、社労士試験は税理士試験などのような科目合格制度もないので、その年に一発で全ての科目を勉強し、合格ラインを超えなければなりません。
この事を考えても、出題される問題の難易度以上に難しい試験だといえるでしょう。
参考までに、難解とされる他試験をいくつか抜粋し、それぞれの試験制度を下記に簡単にまとめてみましたので、一度比較してみて下さい。
資格名 | 科目別 合格制度 | 科目数 | 出題数 |
司法書士 | なし | 11科目 | 72問 |
公認会計士 | あり | 9科目 | 受験科目による |
税理士 | あり | 11科目 | 受験科目による |
社会保険労務士 | なし | 10科目 | 78問 |
行政書士 | あり | 8科目 | 60問 |
司法書士試験は試験制度の面も含めて社労士試験のさらに上を行く鬼畜資格となっておりますが、他の資格試験については科目数が多ければ科目合格制度を導入するなどして対応している感じとなってます。
このように、社労士試験に関しては幅広い学習範囲に対して得点することが出来るオールラウンダーが最強、かつ絶対であり、このあたりが試験そのものの難易度を高めている一要因として考えられます。
社労士試験で出題される科目数は合計10科目とお伝えしましたが、単純に試験科目が10科目あるって相当多いと思います。
その上で、弱点となるような苦手科目を作らないようにするとなると、相当な勉強量が必要となってくるのはお分かりいただけるでしょう。
社労士試験は理解力などが必要な部分もありますが、一番必要になってくるのは記憶力です。
特に法律や法令などは、毎年法改正される内容もありますので、変更の都度しっかり覚え直さなければなりません。
※特に法改正された部分は試験で出題率がべらぼうに高い!
また、◯◯以下や◯◯未満など、数字のしきい値を求める問題も多く出題されるので、こういった問題を「あれ?どっちだったかな??」というような状態に陥らないまでに、細部までキッチリ記憶しておく必要があります。
ここまで社労士試験の難易度を3つのポイントで解説してきましたが、世間で難易度が高いと言われているのはまんざらではない事がお分かりいただけたのではないでしょうか。
で、本記事で解説した難易度のポイントを踏まえつつ、その難易度に打ち勝つためには以下の内容を頭に叩き込む必要があります。
このどちらかのポイントが欠けると社労士試験の合格は難しいというか不可能だと断言出来ます。なので、これらのポイントを抑えつつ各科目ごとの対策に取り組むようにしましょう。
まぁ、社労士試験はすこぶる難易度が高い試験ではありますが、その分、この高い山を登ったときの達成感は言葉では言い表せないものがありますので、本記事の内容を踏まえつつ社労士試験対策に取り組んで頂ければ幸いです!
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